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COLUMNスーパーやコンビニから出る大量の「廃棄物」は多くの事業主が頭を抱えている問題でもあります。
特に、近年は食品ロスの問題や食品リサイクル法を含めた各法律への対応等、業務が多岐に渡り、気づいたら分別どころではなくなっていた…ということもあるかもしれません。
そこで、今回はスーパーやコンビニから出る廃棄物の種類や正しい処理方法、さらには注意点も含めてわかりやすくまとめてご紹介いたします。
スーパーやコンビニは多種多様な商品を取り扱うため、日常的に多くの廃棄物が発生します。これらの廃棄物は、種類ごとに適切な管理と処理が求められます。
ここでは、具体的な廃棄物の種類とその特徴、処理方法について詳しくご紹介いたします。
食品廃棄物は、スーパーやコンビニから発生する廃棄物の中で最も多いものです。腐敗しやすく、衛生面や環境への影響が大きいため、特に注意が必要となります。
具体的には、以下のようなものが該当します。
・売れ残りの商品
賞味期限や消費期限が切れた商品(お弁当、惣菜、パン、飲料等)が代表的です。日常的に発生し、食品廃棄物の大部分を占めます。
・調理過程で発生する廃材
サラダや惣菜の製造過程で発生する野菜の切れ端、魚の骨や皮、肉の端材等が該当します。
・破損した商品
包装が破れたり、中身がこぼれて販売できなくなった商品も食品廃棄物になります。
・試食や販売後の廃棄
試食提供用の残りや、お客様が返品した商品のうち再販できないものが該当します。
食品廃棄物は、リサイクルすることが可能です。例としては、脱水や乾燥等の処理を経て、飼料として採用することができます。
他にも、微生物により分解し、発酵させて堆肥化させたものを肥料として再利用します。
商品を保護するために使用される包装材や容器も、スーパーやコンビニで大量に廃棄されます。
これらは「容器包装リサイクル法」に基づき、その事業において用いた、または輸入・製造した量の容器包装について、再商品化(=リサイクル)を行います。
他にも、容器包装の軽量化等により容器包装廃棄物の排出抑制に努めることが義務付けられています。具体的な物品についてご紹介します。
具体的な物品についてご紹介します。
プラスチック容器 | お弁当や惣菜の容器、ペットボトル、カップ麺の容器、食品トレー、ビニール袋等。 |
紙製品 | 商品の包装紙、ダンボール、紙パッケージ、店頭販促用のチラシやポスター等。 |
アルミ缶やガラス瓶 | 飲料の空き缶や瓶等。 |
ラベルやキャップ | プラスチック製のボトルキャップやラベルも含まれます。 |
プラスチック製品は「容器包装リサイクル法」に基づき、プラスチックごみとして分別回収します。ほとんどは再資源化施設でリサイクルされ、新しいプラスチック製品や固形燃料として再利用されます。
リサイクルのできないプラスチックや汚れが酷いものは焼却処分となります。紙製品についても、製紙原料や固形燃料に再利用する等、資源の有効活用や廃棄物減量化への貢献が求められます。
店舗の運営に伴い、使用不能になった備品や日用品も廃棄物となります。以下のようなものが代表的です。
壊れた什器 | 使用期限を過ぎた棚やレジ台、冷蔵庫、陳列カート等。 |
使用済みの備品 | レジ袋の在庫過多による廃棄や、従業員が使用するクリーニング用品等。 |
古い販促物 | キャンペーン終了後のポスター、のぼり、POP広告等。 |
大型備品(什器・冷蔵庫・冷凍庫等)は、リサイクル業者または産業廃棄物処理業者に引き取りを依頼します。その際、業務用冷蔵庫は家電リサイクル法やフロン排出抑制法の対象となるため、適切に処理することが義務付けられています。
特定の条件下で発生する危険物や管理が必要な廃棄物には、特別な処理が求められます。「特別管理産業廃棄物」と呼ばれ、一般的な廃棄物よりも厳格な管理が必要とされています。
特別管理産業廃棄物は、廃棄物処理法で定められた処理基準に沿って処理するか、許可業者に運搬または処分を委託することが義務付けられています。具体的には、以下のようなものが該当します。
・蛍光灯やLED電球
店舗の照明設備として使用され、交換時に廃棄されるものです。
・廃油
揚げ物を調理するために使用した食用油があげられます。
・電池や電子機器
POSレジや照明機器等の使用済み部品があげられます。
危険物は、特別管理産業廃棄物の運搬や処分を許可された処理業者に依頼する必要があります。一般的な処理業者では対応できないため、危険物の取扱いに関する許可を得た業者に依頼します。
処理業者は、危険物を適切に管理し、専用の焼却設備や無害化施設等を用いて、リスクを最小化しながら処理します。
近畿エコロサービスでは一般廃棄物及び産業廃棄物の収集運搬・処理を行っております。
ここまで、廃棄物の種類と正しい処分方法についてわかりやすくご紹介いたしました。しかし、現実問題として全てを実践するのはなかなか難しい面があるといえます。
そこで、どのような点に注意すればより廃棄物を適正に処分できるのか、注意点を3つに絞ってご紹介いたします。
近年はシーズン系の商品が大量に廃棄されることが問題になっています。代表的なものは恵方巻きやおせち、クリスマスケーキ等です。ニュースになることも多いため、多くの人が目にしている問題の1つとなっています。
確かに、店舗として売上げを追求する場合「大量生産・大量消費」は効果的ですが、食品ロスの問題や食品リサイクル法に照らし合わせて考慮すると、決して良い選択肢とはいえません。
法律でも下記のように、食品資源の再生利用について言及されています。
「食品の売れ残りや食べ残しにより、又は食品の製造過程において大量に発生している食品廃棄物について、発生抑制と減量化により最終的に処分される量を減少させるとともに、飼料や肥料等の原材料として再生利用するため、食品関連事業者(製造、流通、外食等)による食品循環資源の再生利用等を促進する。」
参考:環境省・食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律の概要
製造だけではなく、廃棄することまでを設計した店舗運営を心がけることが大切となります。
スーパーやコンビニはいわゆる「多店舗展開」している企業が多く、従業員数も店舗の数に比例して多くなります。
店舗数や従業員数が増えるとごみの分別が行き届かなくなり、廃棄コストの増加やリサイクル率の低下につながりやすくなります。
従業員にはわかりやすく、廃棄物の分類ごとにごみ箱を準備する等、捨てた後の分別ではなく、捨てる段階から自然と分別できるような動線設計を行うのがお勧めです。
廃棄物の量が多ければ多いほど分別ミスが増える確率は高まります。これを解消することも大切です。
具体的には、仕入れの際の無駄な緩衝材等を減らしてもらう、ペーパーレス化を進めて無駄な容姿の使用を減らす等、そもそもの廃棄物の量を減らすための設計を確立することが必要となります。
上記でご紹介したように、スーパーやコンビニでは毎日多くのごみが排出されます。さらに「一般廃棄物」と「産業廃棄物」に分類しなければならない、複数の法律に基づいて処分しなければならない等、煩雑な部分が非常に多いカテゴリです。
弊社近畿エコロサービスでは、廃棄物のご相談を承っております。弊社は豊富な実績を持ち、お客様のニーズに従って的確かつ丁寧に対応させていただきます。
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